梅干し野郎!の梅仕事〜好きなんだよ、梅干しが!〜

梅干しのつけ方教えます!梅干しって簡単なんだよ。

梅干しの作り方〜その1 仕込み

      2016/06/25

南高梅黄熟

梅干し作りは、難しくない。
失敗を回避するために、ひとまず塩加減だけは気をつけていこう。

梅干し作りの流れをざっくり言えば4つの工程に分かれる。
ざっと理解しておくと、この後がスムーズだ。

  • 第一段階 梅を黄熟させる
  • 第二段階 梅に塩をまぶし、梅酢(梅からでる水分)をあげる。
  • 第三段階 しそを準備し、梅とともにつける。
  • 第四段階 干す

要するに、塩をふって水分を出して干すだけ。梅干しはそれで完成だ。

まず、材料(使うもの)の確認。

梅干し作りは何段階か日に分けて行うことになる。
工程次第で使うものが若干変わるので、適宜確認をしてもらえば、ちょっとでも無駄が省けるはず。

第一段階(梅の黄熟)の材料

南高梅をお勧め
ざる 追熟(黄熟)をまつ間、梅を入れておける大きさであればなんでも。
風通しのいい日陰の場所 カビが生えないような場所を確保。

*ただただ、置いておくだけなので難しく考えず、適当なところで。

第二段階(下準備から梅酢があがるまで)の材料

梅(南高梅) 6キロ
粗塩(伯方の塩など) 0.9〜1.2キロ(塩分15%〜20%)*少し余裕を持って多めに用意するといい。
容器 ガラス瓶4L〜5L(5Lを推奨)を2つ *梅3キロで一つ
重し 2つ。*ビンの数と合わせるってこと *一ビン1〜2kgあたり。決まりはない
竹串もしくは爪楊枝 1〜2本
ボウル 洗った梅などを入れるんです
ざる 洗った梅などを入れるんです
ビニール袋 2〜3枚

*どれだけの梅を用意するかは、ご自分で決めてもらいたい。ここでは6キロを基準に進めている。
*梅の量と塩の量の関係(塩分濃度)は守ってほしい。
*重りは、ペットボトル、ビニール袋などで代用可。わざわざ買わなくても対応できる。
*道具の消毒用の焼酎を使うなら、35度のものを用意。

第三段階(梅酢があがったらしそを準備し、梅とともにつける)の材料

赤しそ 600g。(梅の分量の10%くらい)
粗塩(伯方の塩など) 100g~120g**くらい (しその分量の20%くらい)**分量に間違いがありました。現在は訂正しています。
ボウル しそを揉むため、しそと梅酢をなじませるため
ざる しそを洗うため
おたま 梅酢を取り出すため

*赤しそは出回る時期が短いので、気をつけておかないと手に入れそびれることも。

 

第四段階(梅を干す)の材料

ざる 梅を全部干せるくらい。
ボウル 梅酢を入れる。*通常の大きめのボウルなら1つで済む
新聞紙 ざるの下に引く
台になるもの 地面から少し浮かせるための土台*必須ではない。

*ざるはなんでもいい。クッキングペーパーで代用している人もいるようだが。

材料(使うもの)の確認が済んだら、いよいよ作業に取り掛かろう。

1.<第一段階>梅の下準備の下準備(黄熟させる)

まずは黄熟した梅を見てもらいたい。

南高梅(黄熟)
梅の種類が違うのだが(汗)、こちらの青梅と感じを比べてもらいたい。

IMG_1503

どうでしょうか?
感じがつかめましたでしょうか?

色がはっきりと変わっているでしょ?
これぐらいの状態になるまで頑張ってください。
頑張るといっても、黄熟の方法はひとつ。

ただただ、待っているだけ。

梅の状態にもよるので、なんとも言えませんが
通常3〜7日程度で熟してくるはず。

その間なんとも言えない梅のいい香りが辺り一面に広がってくれる。
本当にいい匂いなので、楽しんでほしいと思う。

黄熟させる時の大問題!カビに注意!!

どんどん熟していくということは、その分リスクがある。
カビの発生と傷みの発生だ。

ちょうど冬に買う箱入りみかんを想像してもらいたい。
底の方やみかん同士の圧がかかるところに傷みが発生して、
さらにその周りにカビが発生することがあるでしょ?

あんな感じのことが、この黄熟をさせている時におこりがちなのだ。

防ぐにはこまめに見ていくしかない。

ある程度量をつける人なら、すべての梅の黄熟を待つのではなく、
黄熟が済んだものが半分くらいになったら、
先に第1弾としてつけていくことだ。

梅にも個性があり、熟すのが早いものもあれば遅いのもある。

せっかくの梅を痛ませたり、カビを生やしたりして無駄にしないように
ここは丁寧に取り組みたい。

自信のない方は、
黄熟した梅を売っていることもあるので、探してみて。
少し割高かもしれないけど、選択肢の一つとしてはあると思う。

黄熟梅

黄熟した南高梅も売っている

2.<第二段階> 梅の下準備から梅酢があがるまで

さて、青梅を追熟させて黄熟したら、いよいよ仕込みに取り掛かる。
用意するものは第二段階のもの。

梅(南高梅) 6キロ
粗塩(伯方の塩など) 0.9〜1.2キロ(塩分15%〜20%)*少し余裕を持って多めに用意するといい。
容器 ガラス瓶4L〜5L(5Lを推奨)を2つ *梅3キロで一つ
重し 2つ。*ビンの数と合わせるってこと *一ビン1〜2kgあたり。決まりはない
竹串もしくは爪楊枝 1〜2本
ボウル 洗った梅などを入れるんです
ざる 洗った梅などを入れるんです
ビニール袋 2〜3枚

2-1 ビンをよく洗浄し、乾かしておくこと。

ガラス瓶は、熱湯消毒をすることをおすすめしておきたい。

これでも個人的には十分だと思う。
しかし、念には念を入れるのなら、
35度の焼酎を霧吹きで吹きかけてのアルコール消毒まですること。

2-2 梅のヘタを取る

竹串などを利用して、
梅のヘタを取っていく。

IMG_1510

ヘタの下に竹串の先をいれて、取る。
特に力はいらないし、すぐにコツもつかめるはず。
ポロっと取れる。
うまくいくと、こんな感じになる。

梅のヘタが取れた状態

うまくヘタが取れた梅

根気よく、すべての梅のヘタを取っていく。
と言っても時間は大してかからないだろうと思う。
6キロだと10分もあれば、作業は終了すると思う。
簡単な作業だけど、油断して竹串で梅の身を傷つけないよう注意すること。

2-3 梅を洗う

ボウルに梅をいれ、流水でさっと、しかし丁寧に洗っていく。
黄熟した梅は身が柔らかくなってつぶれやすいので、潰さないように気をつけること。
軽く汚れを落とす、くらいの気持ちで良い。
さっと洗ってざるにとって水をしっかり切る。

少しくらい水分が残っていても構わない。
その方が塩が絡みやすくていいとされている。
実感としては、塩が絡みやすいわけでもないのだが、
しっかり乾かす必要はないということだけ、覚えておくといい。

2-4 梅に塩をまぶして、ビンに詰めていく

乾いたボウルに分量の塩をいれ、そこに綺麗にした梅をいれ塩をまぶしていく。
ビンひとつにつき、3キロの梅を仕込む予定なので、2回に分けて同じ作業をする。
塩の分量を間違えないように気をつけて。
(3キロに対しては、塩の分量は、半分の450グラム〜600グラム)

IMG_1512
ただまぶすのではなく、先ほどヘタを取った後のくぼんだところに
丁寧に詰めるように塩をいれていくと良い。

IMG_1513

このヘタの部分は雑菌が入りやすいところだそうで、カビの防止のために
しっかり塩でガードしておこうというわけだ。
さらに、皮の部分よりも中身に塩が浸透しやすく梅酢の上がりを早くすることにもなる。

ひとつひとつ丁寧に作業してビンに詰めていく。
10分程度でできる簡単な作業だと思う。

IMG_1518

ボウルについた塩も含めて、分量通りの塩は必ず入れること。
準備する材料のところで塩は「少し多めに用意すると良い」としていたのは、
ボウルや手に付着して、塩が目減りするから。
どれくらい余裕を見るかは各自で考えてやってみてほしい。

2-5 重しをのせて密閉する

ビンに梅をつめたら、あと一息。
もう少し頑張ろう。

重りを乗せる作業だ。

重し

市販の重しと押し蓋。綺麗に洗って熱湯消毒してから使用する

重りの役割は、梅酢の出を促進させることと、
出てきた梅酢に梅を確実に浸しておくことだと考えていただきたい。

梅酢に浸かっていない梅は、塩分に守られていないので、
当然カビの生えるリスクが高くなる。

重しの重さの目安は梅の重さの倍らしい。
同量と紹介されていることもある。
しかしそこまでは必要ないように思う。
重過ぎれば、梅が潰れてしまう可能性も有る。
ビンでつけるとなれば、そんな大きな重しを乗せることも物理的に不可能なので、
こちらでは1〜2kgの重しで行うことにしている。
要は梅酢が早く上がればいいのだ。

重しは役割を果たせればなんでも良い。
市販の漬物用の重りを使うばかりでなく、
水を入れた市販のペットボトルを清潔なビニール袋にいれて使っても構わない。

重しをいれてビンを密閉するのだが・・

重しをのせて困ることがある。
重しがビンからはみ出してしまうことだ。
押し蓋も梅酢が上がってくるまではビンの中に入れられないことが多い。
これは梅酢が上がってくるまでは、致し方ないことと思っていい。
理想はおし蓋も入り、重しも乗せた状態でビンのフタをきっちり閉められるといいのだが、
そうならないことが多いと思う。

対処法としては、
梅酢が上がってくるまでは、上からビニール袋をはみ出た重しごとかぶせ、
ビンの口のところで輪ゴムかなんかでとめておく。

梅酢が上がって蓋をできるようになるまでの間、
雑菌から梅を守るための応急処置だ。

おし蓋は最初のうちはあきらめて、重しだけでのせておいて、
ビンの中におし蓋が入れられるようになってからでも大丈夫。

ただそれまでの間は重しがのってない梅をできるだけ少なくするように
梅の位置を入れ替えるなど、少しケアをしてやると何かと安心。

梅酢に漬かってない梅は特に注意して様子を見ておいて欲しい。
ギリギリまで追熟して、黄熟した梅だということを忘れないで。

仕込んだ次の日にはもう梅酢が出てきていると思う。
ひたひたに浸かるくらいの梅酢があがるまで3日程度だと思う。
ひとまずはそれまでの辛抱だ。

ここまでで、第二段階が終了。
梅酢が十分に上がってきたら、次はシソの仕込みに掛かるので、
きちんと上がってくるまで1週間程度様子を見ながら
高温にならない、光が入らないところで保管して待つ。

次の作業工程・材料の確認(梅干しの作り方〜その2 漬ける)をしてひとまず終了

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