傷ついた梅は、梅干しにしてはいけない
2015/10/14
おいしい梅干しにならない
梅を手に入れて、梅干しの仕込みをいざ始めようという時に、
きちんとチェックしておきたいのは、傷の有無だ。
梅はナマモノだ。
傷つきやすい。
生産者の方もきちんとチェックいただいてるとは思うが、
配送の途中や、店頭に並んでいる間にかもしれないが、
時間が経つと傷が発生してくるというのは、事実だ。
追熟させていると、なおさらその間にどうしても傷ついた梅が増えてくる。
こういった痛んだ梅をどうするか?
残念ながら、そこは心を鬼にして取り除くことにしているし、
取り除くことをお勧めしたい。
もったいないからといって、そのまま漬けてしまっても
傷の周りが硬くなってしまっていたり、おいしい梅干しにならないからだ。
それだけではなく、梅酢が濁る原因になったりして、他の梅にも悪影響がある可能性もある。
仕込み中に流水で梅を洗う時、
一つ一つ丁寧にチェックする。
毎年6kgの梅を漬けるのだが、
少ない年で5個程度、多い年には15〜20個くらいのロスが出たこともあった。
ロスが多くなった年の理由ははっきりしている。
追熟に失敗したからだ。
忙しくて、梅の様子を見るのを怠っていたのが原因だ。
梅を無駄にしないためにも、こまめなチェックは怠らないように。
チェックするのはものの5分もあればできるはずだ。
取り除くべき梅の傷み具合とは?
はっきり言って、はっきりした基準はない(苦笑)
ある程度経験がものを言う。
個人の感覚的なものなので、
参考になるかどうかわからないが、幾つか紹介しておく。
<明らかに傷が付いているものは取り除く。>
梅干しにしたら、傷の周りが硬くなって美味しくなさそう。
傷がもっと小さければ、つけるかどうかの判断に迷うところ。
<変色して、身が痛んできている>
変色だけなら、気にせずつけてしまうことが多い。
変色の大きさにもよるが。
皮が破れて身がぐちゅっとなっていたら、
梅酢を濁らせる原因になるかもしれないので、取り除く。
この写真の梅は微妙だが、取り除いた。
その他にも白い綿のようなカビが付着することもあるが、
それくらいなら、綺麗に洗ってそのままさっさとつけてしまう。
気にし出したらキリがないので、
明らかにこれは無理!食べたくない!というものだけを取り除けば良い。
少々のことは、塩分が解決してくれるはず。